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樹皮布国際ワークショップ(実施報告)
樹皮布国際ワークショップ(実施報告)
2023.6.11
新着情報日本語研究活動
MAPS民博拠点主催の樹皮布国際ワークショップが、6月9日に国立民族学博物館にて開催されました。
まず初めに、小野林太郎准教授による本ワークショップの位置付けと海域アジア・オセアニア研究プロジェクトについての説明がありました。その後、パネリストたちが順次発表をおこないました。
インドネシアのTruman Simanjuntak教授(Center for Prehistory and Austronesian Studies)は、オーストロネシア人の拡散と、インドネシアにおけるストーンビーターの出土状況や、現在の樹皮布文化の分布状況の関連について発表しました。
中国のTang Chung教授(Shandong University)は、中国やフィリピンにおけるストーンビーターの出土状況と、そのその分類、地域間のつながりについて発表しました。
坂本勇氏は、インドネシアのスラウェシ島におけるカジノキの分布や、ストーンビーターと樹皮紙の製作技術との関連、メキシコの樹皮紙との関連について発表しました。
木下靖子特任助教(金沢大学)は、バヌアツのエロマンガ島における樹皮布の生産状況、技術、模様の意味、使用している樹木などについて発表しました。
緒方良子氏(北九州市立大学)は、フィジーにおける樹皮布の文化的重要性や、ヴァトゥレレ島における樹皮布の生産状況、技術、女性のライフヒストリーとの関わりについて発表しました。
最後に、参加者全員でディスカッションがおこなわれました。
会場にはフィジーとバヌアツの樹皮布が用意され、実際に触りながら、意見交流することができました。